引っ越しと言えばよく聞くのが「引っ越しそば」という言葉
ではないでしょうか。
引っ越し業者のCMでも、新居で家族が
笑顔で蕎麦を食べているシーンを見かけたことがあります。
でも本来、引っ越しそばは自分たちで食べるのではなく
ご近所に挨拶の品として配るのが正式なようです。
そもそも引っ越しそばが始まったのは何と江戸時代。
当時は蕎麦が安く手に入ったことから、挨拶の品として
取り扱いやすかったようです。
何で蕎麦?うどんじゃ
ないの?と、うどん派の私は思ってしまいましたが、
蕎麦には「おそばに越してきた挨拶です」「そばのように
細く長くお付き合いください」という意味が込められているのです。
でも、最近では意味も変わり、引っ越しを
頑張った家族や手伝ってくれた友人や親戚へ振る舞う
ものとして定着してきました。
ではそういった意味で
食べる蕎麦は、どのタイミングで食べたら良いのか?
蕎麦なら何でもOKなのか?引っ越し前に疑問を
解決しておきたいですよね。
引っ越し中?引っ越し後?と悩みますが、食べるタイミングに
正式なものはありません。
引っ越し中のお昼休憩時や、ある
程度片付けも終わった夕食時などに、そのご家庭のタイミングで
食べて良いようです。
蕎麦は茹でればすぐにできあがる簡単な
料理ですが、そうは言っても台所が普通に使える状態であり、
鍋や菜箸などのキッチンツールが機能していないと、まず
茹でる事さえも難しいので、引っ越し時にはまずキッチン
から片づけることをおすすめします。
キッチン用品のダンボールから開けて、使う頻度の高いお鍋や包丁から
場所を決めて整理していき、食器も必要最低限で
良いのですぐ使えるところに置いておきましょう。
また、おそばに必要な調味料も、このとき場所を確認して
おくと、いざ料理する時にスムーズに事が運びますよ。
忘れてはいけないのが料理に不可欠なガスや水道が、
引っ越し当日には機能していることです。事前に
各業者に連絡をいれておきましょう。
引っ越しそばの本来の意味は最初に紹介した通り「ご近所に
挨拶品として配る」のが正式ですので、現在の「身内で食べる」
という風習は後付けなのです。
ですので正式な食べるタイミング
もなければおそばの種類も決まっていません。ざるそばでも、
茹でたそばでも天ぷらそばでも、お好きなように食べていただいて構いません。
昔、我が家での引っ越しの際には引っ越し先がすぐ
近所だからと、私と夫と親戚数人のみで行ったことがありました。
体格のいい親戚が集まってくれたのですが、家具家電の運び込みで
皆疲れてしまい、これはおそばだけじゃ足りなそうだなと思い、
急きょ天丼や牛丼を買い出ししてお蕎麦と一緒に振る舞ったら喜ばれました。
引っ越しは体力勝負なところがあるので、
お蕎麦+αがあると午後からの作業もはかどるかも知れません。
いかがだったでしょうか。
引っ越しそばとは元々はご近所への
挨拶の品だったようですが、最近はあえてお蕎麦を配ることも
少なくなってきました。
挨拶の品と言えば菓子折りやタオル
なんかが多いと思いますが、この時代だからこそ、お蕎麦の
ギフトを用意してみるのも新鮮かも知れませんね。
機会があれば是非検討してみてください。
また、引っ越しの合間に自分たちで食べるお蕎麦も、忙しい時なので絶対自分で
作らないと!と思いこむ必要はありません。
引っ越し前から荷造りや各種手続きなど、忙しく過ごしてきたことと思います
ので、出前や外食も視野に入れて無理しないで作業してくださいね。
簡単にカップ麺で済ませることも可能なので、
忙しいうえに料理まで・・・と心身共に疲れてしまう事の
ないよう、ほどほどを意識するようにしてください。